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主人公の誕生 中世禅から近世小説へ |
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主人公の誕生
四六判・280頁
ISBN4-8315-1173-0 ISBN978-4-8315-1173-7
2007 年発行
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近世文芸の底にある主人公の成立を、禅の「主人公」から『好色一代女』までたどる。 ●目次● 序章 主人公の力 一 主人公の変遷/ 二 近世文学の主人公/ 三 二人の楽阿弥-虚構と現実/ 四 好みの描出 第一章 禅の「主人公」 一 瑞巌の「主人公」/ 二 臨済の「無位の真人」/ 三 「主人公」の拡がり/ 四 頼りない人間の仕組み 第二章 「主人公」の形象 一 活動する「もの」/ 二 うごめく戯文/ 三 発見された畸人 第三章 個を超える心 一 統覚する心/ 二 跡形のない心 第四章 「主人公」の批評 一 言葉と心[天道と人道/習俗としての神仏習合/屏風と商人/言葉のヒント/隠蔽される心/奢りのきっかけ]/ 二 外の衣装-人はばけもの 三 内の衣装-詐欺師[みずからを消す/知人を欺く/詐欺師と作者/詐欺と世態風俗] 第五章 好色一代女の誕生 一 『好色一代女』の枠組み/ 二 世態風俗と一代女[御物師/悋気講/大雲寺・広沢池/人称の混同/世態風俗の形成]/ 三 一代女の性格[早熟/色欲/気随気まま/小作り]/ 四 遍歴する主人公 終章 「主人公」の行方 一 主語の散乱/ 二 漱石と「主人公」 あとがき |
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