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江戸の知識から明治の政治へ
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江戸の知識から明治の政治へ
A5判・296頁
ISBN4-8315-1198-6 ISBN978-4-8315-1198-0
2008 年発行
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徳川から明治への激変期にかけて、人々は、統治者の資質と力量に対して知識と思考能力がどのように関係すると考えたのか、また、知識人たちによって、「伝統」や「日本」がどのように定義づけられ構成されていったのかを跡付ける。 第30回サントリー学芸賞受賞(政治・経済部門)。
主要目次 序 第一の課題 第二の課題
第一部 統治エリート観における伝統と近代 第一章 「政事」と「吏事」-徳川期の統治と人材 はじめに 1 日本における職業としての政治 2 英国におけるビジネスとしての政治 3 統治の人材 むすび 第二章 朱子学・正学・実学-佐久間象山 はじめに 1 「実学」的状況 2 「学之要、在得其方」 むすび 第三章 エリート形成と能力主義の定義 はじめに 1 徳川期の人材と統治 2 一九世紀西洋における「人材」の理論化 3 「智力」と「道徳」 第四章 福沢諭吉における知の「分権」 1 「知」の「分界」問題 2 「政府の政」と「平民の政」 3 「分権」論争 4 『分権論』の主張 むすび
第二部 アジア認識と伝統の再構成 第一章 「亜細亜」の「他称」性 1 憧憬としての「アジア」 2 儒学の「脱支那化」 3 「聖人」の歴史性と普遍性-闇斎学派と徂徠 4 比較対象としての「支那」 5 「亜細亜」という呼称 6 「亜細亜」であることの危機 7 脱「亜細亜」と福沢 むすび 第二章 「文明」「儒学」「ダーヴィニズム」 はじめに 1 「情欲」「禽獣」「聖人」-徳川期 2 「禽獣」「競争」「社会」-明治期 むすび 第三章 「封建」と「自治」、そして「公共心」というイデオロギー はじめに 1 「封建」責任感覚 2 「封建」と「自由自治の精神」 3 朝鮮「封建」欠如論と「公共心」 4 中国「封建」欠如論と中間団体 5 「封建」の喪失と「封建」の欠如
あとがき 索引 |
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