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近代日本の「国民防空」体制
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近代日本の「国民防空」体制
A5判・336頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-3001-1
C3021
2010 年発行
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来るべき空からの脅威に対し、軍・官・民一丸となって構築された戦前日本の「国民防空」体制。防空演習、防護団、防空法、警護団の成立過程を詳細にたどりつつ、その確立から崩壊までを克明に描き出した、日本近代史の空隙を埋める画期的研究。 [神田外語大学出版局ホームページ] http://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/press/ ●目次● 序 章 一 総力戦の時代と空襲 二 先行研究の整理 三 本書の視角と課題 第一部 「国民防空」の萌芽 第一章 空襲の登場と関東大震災の衝撃 第一節 第一次世界大戦における空襲の登場と日本の空襲認識 第二節 関東大震災時の東京警備とその教訓 1 陸軍の対応 2 警備担当部隊の所見 3 震災をきっかけとした空襲認識の普及 第三節 東京警備司令部の設置と新しい東京防衛構想 1 東京警備司令部 2 新しい東京防衛構想の萌芽 第二章 関東大震災後の大阪 第一節 地震襲来の恐怖 第二節 大阪市電のストライキ 第三節 大阪市非常変災要務規約 第二部 防空演習の展開 第一章 昭和初期の防空演習について はじめに 第一節 昭和初期陸軍にとっての防空 1 防空研究のはじまりと防空の予算化 2 陸軍省のパンフレット『国土防空に就て』 3 陸軍にとっての防空の意味 第二節 昭和初期の防空演習 1 東京における防空への取り組み 2 大阪の周囲で起こった二つの地震 3 大阪防空演習の実施 4 大阪防空演習の成功とその後の課題 5 名古屋防空演習 6 水戸附近防空演習 おわりに 第二章 東京の防空 はじめに 第一節 満州事変以前 1 昭和恐慌下における都市防衛問題への関心 2 東京非常変災要務規約の成立 3 東京におけるその他の動き 4 新しい東京防衛構想の具体化とその限界 5 北九州防空演習 第二節 満州事変以後 1 防空への関心の高まり 2 防護団の結成 3 昭和八年関東防空演習 4 昭和九年度三市連合防空演習 5 昭和一〇年度三市連合防空演習 6 昭和一一年度三市連合防空演習と家庭防火群の成立 おわりに 補説1 防空演習とラジオ 第三部 「国民防空」法制の成立 第一章 防空法の成立 はじめに 第一節 防空法制定の主張 1 満州事変前まで 2 満州事変後 第二節 防空法案の作成 1 陸軍と内務省の主要な対立点 2 防空法案の完成まで 第三節 防空法の成立 1 防空法案の内容 2 帝国議会での議論 3 日中戦争の勃発と防空法の繰り上げ施行 おわりに 補説2 防空警報と灯火管制に関する令規 第二章 警防団の成立 はじめに 第一節 防空演習と防護団 第二節 内務省の消防組強化・防護団解体方針 第三節 六大都市の反対 第四節 警防団の成立 第五節 警防団設立の背景 第六節 警防団の実際 おわりに 補 章 「国民防空」体制の確立 第一節 防空法制のその後 第二節 家庭防火群から隣組へ 終 章 あとがき 年表 索引 |
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