|
伊勢神道の成立と展開【増補版】
|
|
|
伊勢神道の成立と展開【増補版】
A5判・356頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1268-0
C3014
2010 年発行
|
初めて神信仰のロゴス(=言語)化を行った伊勢神道は、外来思想の言辞を以って自らを 対象化し、また、平安から鎌倉にかけて起った思想的変動を背景にそのロゴス化が行われた点に注目し、思想史の立場からその歴史的意義を明らかにする。
目次 序 第一章 神道五部書の成立と外来思想 第一節 神道五部書と仏教思想 一 伊勢神道と本地垂迹思想 二 神道五部書の述作と仏教思想 三 神道五部書の神仏観 四 『中臣祓訓解』と神道五部書 第二節 伊勢神道の形成と道家思想 一 本地垂迹思想との訣別 二 伊勢神道の形成と道家思想 (一)『大元神一秘書』と『神名秘書』 (二)神道五部書の道家思想 (三)神道五部書の神観と道家思想 三 伊勢神道の思想史的位置 第三節 伊勢神道の形成と度会行忠 一 『大元神一秘書』の述作者とその成立時期 二 神道五部書と『大元神一秘書』 三 伊勢神道の形成と度会行忠 第四節 神道五部書成立私考 一 神道五部書の成立をめぐる問題点 二 神宮三部書の成立過程 三 『世記』『譜伝図記』と神宮三部書 四 『宝基本記』の問題 五 結語 第二章 伊勢神道成立の思想的背景 第一節 伊勢神道の成立とその時代 一 中世神道の開幕―『長寛勘文』の世界― 二 本地垂迹思想と中世思想 三 伊勢神道の論理と思想 第二節 伊勢神道と末法思想 一 鎌倉新仏教と末法思想 二 末法思想と神祇 三 神祇と往生 四 伊勢神道と末法思想 第三節 伊勢神宮をめぐる本地垂迹思想 一 問題の所在 二 神宮をめぐる本地垂迹説の成立と展開 三 神宮と浄土信仰 第三章 伊勢神道の思想とその展開 第一節 伊勢神道の外宮祭神論 一 神道五部書の外宮祭神論 二 外宮祭神論の意義 三 形成期伊勢神道の史的位置 第二節 初期伊勢神道の思想 一 初期伊勢神道書にみる縁起性と祭祀性 二 行忠の思想における「礼」と「心」 三 行忠の神仏観 第三節 伊勢神道思想の発展と継承 一 初期伊勢神道の思想と構造 (一)祖先崇拝の道としての神道 (二)道徳的な道としての神道 (三)心を修める道としての神道 二 渡会家行の思想 三 慈遍・親房の思想と伊勢神道 四 吉田神道と伊勢神道 第四節 室町時代の伊勢神道―荒木田守晨を中心として― はじめに 一 荒木田守晨の生涯 二 荒木田守晨の学問 三 『守晨引付』における伊勢神道受容 四 『永正記』における伊勢神道受容 おわりに 補論 一 中世神国思想の一側面 一 神国思想の発現とその諸相 二 神国思想と末法辺土観 三 中世神国思想の歴史的意義 二 中世における神宮宗廟観の成立と展開 一 古代の神社と廟 二 伊勢・八幡宗廟観の成立 三 伊勢神道の神宮宗廟観 四 吉田神道の神宮宗廟観 三 宗廟の神―中世伊勢神道の解読― 初出一覧 あとがき 索引
|
|