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日本思想史講座2―中世
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編集 | 苅部直/黒住真/佐藤弘夫/末木文美士/田尻祐一郎 |
日本思想史講座2―中世
A5判・408頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1330-4
C1021
2012 年発行
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日本思想史におけるこれまでの研究成果の総括のみならず、近隣分野の研究成果や海外の研究成果をも取りこんで、「日本思想史」の新たな方法論の可能性を模索すると同時に、人文科学の基幹としての思想史学の確立を目指す。全5巻(1-古代、2-中世、3-近世、4-近代、5-方法)
●目次●中世 刊行にあたって 総論 中世の思想=末木文美士 一、さまざまな中世像 二、新しい中世像を目指して 三、本巻のねらいと構成 中世日本の世界像=阿部泰郎 はじめに―『信貴山縁起絵巻』の世界 一、行基日本図から聖徳太子絵伝の世界像へ 二、三国伝来の生身仏縁起―善光寺如来と清凉寺釈迦 三、三国世界観の言説化と図像化 四、曼荼羅縁起と天神縁起の世界像 五、巡礼/回国する聖たちの縁起と曼荼羅 六、勧進により建立される中世世界 [コラム1]もう一人の天皇―諏訪祭政体の大祝をめぐって―=山本ひろ子 中世の仏教思想=蓑輪顕量 はじめに 一、顕密の僧侶と遁世 二、顕密の仏教における特徴的な思想 三、南都における三学の復興 四、浄土門の興隆とその思想 五、禅宗門の興隆とその思想 六、日蓮宗と浄土系諸宗の室町期における発展 おわりに [コラム2]中世律宗と文化=松尾剛次 法と歴史認識の展開=新田一郎 はじめに 一、「歴史」とその人為化 二、「法」の領域 三、「法」の限界 むすび―「由来書」から「歴史」へ 武士の倫理と政治―中世の「道理」をめぐって―=菅野覚明 一、道理をめぐる抗争 二、武士のエートスとしての道理 三、政道無私と慈悲の道徳 無常観の形成―和歌の果たした役割―=平野多恵 はじめに 一、<無常>表現のはじまり―『万葉集』をめぐって 二、詠嘆的メディアとしての唱導 三、詩歌からの影響―『方丈記』の無常観 四、飛花落葉の観―『宝物集』における<無常> 五、触媒としての和歌―中世歌人の感性 文芸と芸能の思想―狂言綺語としての文芸・芸能―=吉村均 一、霊異と仏教 二、説話の語り手とその活動 三、流離と物語 四、夢幻能以前 五、夢幻能と体系的稽古論 六、ワキ僧の夢 [コラム3]法会―物語形成の場―=小峯和明 禅林の思想と文化=和田有希子 はじめに―禅研究の課題 一、鎌倉中期の禅の動向 二、「反本地垂迹説」と禅 三、南北朝~室町期の禅の動向 むすびにかえて 神道の形成と中世神話=伊藤聡 一、「神道」と「中世神話(中世日本紀)」 二、<内なる神>の発見 三、始源の探究 四、灌頂と観想 おわりに [コラム4]日本に入ったインドの神々=彌永信美 物語としての政治史―『太平記』を中心に―=兵藤裕己 はじめに 一、東アジア世界と「日本」 二、宋学イデオロギー 三、源平の「武臣」交替史 四、「南北朝」の起源 五、武臣と「あやしき民」 六、二つの天皇制 [コラム5]=北畠親房と中世神道説 戦国思想史論=大桑斉 はじめに 一、仏教土着論 二、神仏関係論 三、救済論 四、国家論 五、思想の共通基盤
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