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日本思想史講座3―近世
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著者 | 苅部直/黒住真/佐藤弘夫/末木文美士/田尻祐一郎 |
日本思想史講座3―近世
A5判・404頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1348-9
C1021
2012 年発行
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日本思想史におけるこれまでの研究成果の総括のみならず、近隣分野の研究成果や海外の研究成果をも取りこんで、「日本思想史」の新たな方法論の可能性を模索すると同時に、人文科学の基幹としての思想史学の確立を目指す。全5巻(1-古代、2-中世、3-近世、4-近代、5-方法)
●目次●近世 刊行にあたって 総論 近世の思想=田尻祐一郎 一、戦前の遺産 二、<近代>を探る―丸山眞男 三、<伝統>と向き合う―相良亨と源了圓 四、<近代>を問い直す―安丸良夫と子安宣邦 五、本巻のねらいと構成 キリシタン・東照権現・天皇=曽根原理 はじめに 一、キリスト教の受容および反発 二、将軍権力の形成 三、近世的神国思想の成立 [コラム1]心と神=高橋美由紀 近世儒学論=前田勉 一、読書という視点 二、科挙と読書 三、三つの読書観 四、三つの読書方法 五、会読の思想史的意義 六、近世儒学の終焉 [コラム2]仁斎と徂徠―「鬼は外、福は内」―=高山大毅 近世仏教論=西村玲 一、近世仏教の思想史的意義 二、十七世紀東アジアにおける日本仏教 三、教団・檀林と仏書出版 四、戒律運動とその展開 五、近世から近代へ [コラム3]雅と俗のあいだ=大谷雅夫 国学・言語・秩序=相原耕作 はじめに 一、「中華の言語」と「夷狄の言語」―儒学者の日本語論 二、国学者の反撃―五十音図をめぐって 三、宣長と秋成―二人の特異な国学者 四、言語の秩序・言語と秩序 おわりに 武士と学問と官僚制=中田喜万 一、近世後期の武士と学問 二、近世武家政府の官僚制化 三、徂徠『政談』の官僚制論 四、武士教訓にみられる官僚精神―「手習」と「堪忍」 おわりに 思想を語るメディア―学知・学習・身体―=辻本雅史 はじめに 一、思想のメディア史の構想 二、十七世紀日本のメディア革命 三、儒学の学習課程―テキストの身体化 四、近世儒学の学習論と知の位相 おわりに [コラム4]江戸の<李漁憧憬>と文人画家たち=今橋理子 心学の東アジア的展開=崔在穆 はじめに 一、「心学」の定義―「陽明学」との関連から 二、王守仁の思想 三、心学(陽明学)の東アジア的展開とその特徴 四、近代「明治日本」の作った「陽明学像」の陰影 江戸時代の科学思想―科学知識の継受―=吉田忠 一、博学と科学 二、伝統科学(医学、本草学、暦学、和算) 三、窮理と実測 四、変容と不連続 五、科学研究の刺激要因と公学 おわりに 経世論の系譜=八木清治 一、近世の経世論―視点としての熊沢蕃山 二、儒学と経世論―理念と政策 三、蕃山と徂徠―理想主義と現実主義 四、「富国」論の台頭 五、蕃山の復活 六、残された問題 [コラム5]平田国学と地域の門人―書物・読書と思想―=遠藤潤 「近世帝国」の解体と十九世紀前半期の思想動向=桂島宣弘 はじめに―「近世帝国」 一、十八世紀末の徳川思想の動向 二、国民ナショナリズム 三、会沢安『新論』の成立 四、尊皇攘夷思想 五、民衆思想 六、展望
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