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日本思想史講座4―近代
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編集 | 苅部直/黒住真/佐藤弘夫/末木文美士/田尻祐一郎 |
日本思想史講座4―近代
A5判・416頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1360-1
C1021
2013 年発行
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日本思想史におけるこれまでの研究成果の総括のみならず、近隣分野の研究成果や海外の研究成果をも取りこんで、「日本思想史」の新たな方法論の可能性を模索すると同時に、人文科学の基幹としての思想史学の確立を目指す。全5巻(1-古代、2-中世、3-近世、4-近代、5-方法)
●目次●近代 刊行にあたって 総論 近代の思想=苅部直 一、思想家番付のこころみ 二、物語の原点へ 三、本巻のねらいと構成 「演説」と「翻訳」―「翻訳合議の社」としての明六社構想―=河野有理 一、明六社と「演説」の時代 二、「演説」の隘路 三、「翻訳」結社としての明六社 四、政治を「翻訳」する 五、「社会」の原理として 福澤諭吉と明治国家=松田宏一郎 はじめに 一、「専制」と「リベルチ」 二、「平均」と「争論」 三、「約束」と「信」 四、「気力」と「遺伝」 五、「収攬」と「緩和力」―福澤とモンテスキュー 六、「自治の習慣」―歴史による弁証 近代における基督教=新保祐司 一、神風連=ピューリタン 二、武士道の上に接木されたる基督教 三、西郷・乃木・内村 四、近代日本の精神的支柱としての基督教 [コラム1]民友社と政教社=山辺春彦 明治国家と宗教=大谷栄一 はじめに 一、「明治国家と仏教」の語り方 二、明治初期の祭政教関係と浄土真宗 三、教導職の廃止と公認教問題 四、明治三十年代前半における仏教公認教運動の展開 おわりに [コラム2]「国語」という問題=長志珠絵 人格主義と教養主義=高田里惠子 一、思想を生きる 二、人生に復讐する 三、自分自身を批判する [コラム3]大正生命主義=鈴木貞美 荒れ野の六十年―植民地統治の思想とアイデンティティ再定義の様相―=與那覇潤 一、方法―「思想史」から植民地を問う 二、前提―「自覚的に曖昧な秩序」としての東アジア近世 三、発端―「十九世紀の危機」と伝統文明の失調 四、葛藤―「自覚的に曖昧な秩序」への近代文明の侵攻 五、転換―「中華世界」の再浮上と日本帝国との拮抗 六、蹉跌―「中華帝国」との最終戦争と敗北 七、総括―「中華になり損ねた帝国」の崩壊 八、回帰―「自覚的に曖昧な秩序」としての戦後東アジア 明治ソーシャリズム・大正アナーキズム・昭和マルクシズム=梅森直之 はじめに―モダニティの思想史へ 一、前史―資本主義への「感染」 二、明治ソーシャリズム―個人・社会・共同体 三、大正アナーキズム―資本主義の境界 四、昭和マルクシズム―全体性への欲望 おわりに―「共同体」という隘路 [コラム4]民俗学と折口信夫=石川公彌子 近代日本の哲学と京都学派=田中久文 一、京都学派とは何か 二、西田哲学の展開 三、「絶対無」の形而上学からニヒリズムへ 四、他者論と共同体の哲学 五、文化相対主義と日本の「歴史的使命」 六、「創造」の論理とカルチュラル・スタディーズ 七、自然の新たな意味づけと環境倫理 [コラム5]ナショナリズムの近代=植村和秀 日本主義と皇国史観=昆野伸幸 はじめに―日本主義とは何か 一、日本主義の展開 二、昭和十年代の皇国史観―新たな日本主義の台頭 おわりに―近代思想史上の日本主義 戦時中の戦後思想―「メディア」と「文化」の連続性から―=佐藤卓己 一、戦時思想史の終点、あるいは戦後思想史の起点 二、総力戦体制の「戦後」思想 三、文化国家の連続性
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