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仏と天皇と「日本国」 『日本霊異記』を読む |
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仏と天皇と「日本国」
四六判・264頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1369-4
C1021
2013 年発行
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因果応報といった仏教思想に基づき編まれたはずの『日本霊異記』には、その要素が見出されない説話が少なくない。この事態を編者・景戒の思想としての『日本霊異記』のあり方とし、末法辺土の「日本国」でいかに仏の教えにふれうるのかを読み解く。
●目次● 序 章 なぜ「日本国」の説話集を編んだのか 一 仏教説話集におさめられた<非仏教説話> 二 「日本国」という末法辺土 三 仏教と天皇 四 思想表現としての『日本霊異記』 第一章 「聖(ひじり)」と「凡人(ただびと)」 一 「聖」という問題 二 日常の背後にあるもの 三 「凡人」「凡夫」の自覚 第二章 仏像に祈るということ 一 叫ぶ仏像 二 ひとびとをうつすものとしての仏像 三 ”今・ここ”を超える仏 四 仏像と「聖霊」 第三章 仏とひとをつなぐ<恥> 一 <恥>という問題 二 「共に」「同じく」の倫理 三 「凡人」「凡夫」の「慈」「悲」 四 「慈」「悲」と「慚」「愧」 五 天皇の「恥」 六 「聖」としての天皇 七 類話という問題 第四章 「日本国」と天皇 一 「表相」という問題 二 悪果としての「災」 三 「表相」という因果応報 四 景戒の「慚愧」 五 「日本国」における『現報善悪霊異記』の執筆 終 章 「縁」 あとがき 索 引 |
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