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小津久足の文事
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小津久足の文事
A5判・308頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1450-9
C1091
2016 年発行
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映画監督小津安二郎の祖先にして馬琴とも交流し西荘文庫の主として知られる小津桂窓は小津久足の名で四十六点の紀行文や七万首の歌を残しているがその名は、ほとんど知られていない。久足は自ら望んで無名を志向したのではないかのとの仮説にたち、その「必ずしも文字化されない活動を含んだ文学的営み」という枠組み=「文事」を見極めようと試みる。
●目次● はじめに 序章―小津久足の文事― 一部 小津久足の人物 一章 若き日の小津久足 一 小津久足出生時の家族構成 二 生い立ち 三 春庭入門から家督相続まで 四 家督相続から有郷後見まで 五 おわりに 二章 馬琴と小津桂窓の交流 一 <勧懲正しからざる>馬琴 二 馬琴と小津桂窓の出会い 三 馬琴の桂窓評価の転換 四 蔵書家・紀行家としての小津桂窓 五 桂窓の紀行文と交流関係の再考 六 桂窓紀行文に対する評価 七 桂窓紀行文の変容 三章 一匹狼の群れ 二部 歌業 一章 小津久足の歌稿について 二章 後鈴屋社中の歌会 一 はじめに 二 歌会記録と二つの歌会 三 兼題・当座と出席 四 小津久足『文政元年久足詠草』より 五 常連の変遷 六 おわりに 三章 小津久足の歌人評 一 小津久足の歌人評 二 『丁未詠稿』について 四章 小津久足の歌がたり 一 はじめに 二 小津久足の詠歌作法 三 本居宣長批判 四 『源氏物語』批判 五 詩論との関わり 六 おわりに 五章 翻刻『桂窓一家言』 二部 紀行文点描 一章 小津久足の紀行文 一 小津久足の紀行文 二 久足紀行文の変遷 二章 御嶽の枝折 一 『御嶽の枝折』について 二 『御嶽の枝折』の書誌 三 本居有郷『三多気の日記』・久世安庭『みたけ日記』について 四 旅程と諸特徴 五 松坂本居家 三章 花鳥日記 一 『花鳥日記』について 二 『花鳥日記』の書誌 三 旅程と諸特徴、その一(往路) 四 旅程と諸特徴、その二(京見物) 五 旅程と諸特徴、その三(大坂見物と復路) 六 久足紀行文における『花鳥日記』の位相 四章 神風の御恵 一 『神風の御恵』について 二 『神風の御恵』の書誌 三 旅程 四 太々神楽と御師 五 古市遊郭 五章 陸奥日記 一 『陸奥日記』について 二 『陸奥日記』の書誌 三 旅程 四 『陸奥日記』の諸特徴 五 <古学離れ>と紀行文 六 紀行家としての小津久足 六章 難波日記 一 『難波日記』について 二 『難波日記』の書誌 三 旅程 四 久足紀行文における随想的記述 五 『難波日記』の随想的日記 七章 松陰日記 一 『松陰日記』について 二 『松陰日記』の書誌 三 旅程 四 豊岡卿との語らい 五 聞き書きの魅力 六 巷談の楽しさ 七 紀行という器 あとがき 初出一覧 人名・書名索引
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