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近松時代浄瑠璃の世界
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近松時代浄瑠璃の世界
A5判・280頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1527-8
C1091
2019 年発行
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近松の作った浄瑠璃のなかで時代物の作劇法に焦点をあて、先行芸能や作品の摂取・展開、また、近松が描いた台湾についても考察する。
●目次● 序章 凡例 第一部 近松の時代浄瑠璃における趣向 第一章 趣向としての歌謡・芸能 一 はじめに 二 再会の場に用いられた歌謡 三 心境を表す歌謡 四 劇を進める歌謡 五 歌謡に願いや諫言を仮託 六 おわりに 第二章 滑稽の趣向 一 はじめに――謡曲を利用した滑稽表現―― 二 敵役造型における滑稽の要素 三 機知に富む饒舌な兄弟の造型 四 阿呆役の造型 五 落差による滑稽味 第三章 心底の趣向 一 はじめに 二 近松の心底劇 三 おわりに 第二部 近松の時代浄瑠璃の展開 第一章 近松の時代浄瑠璃に描かれた「執着」「執念」 一 初期作品における「執着」 二 やつしの構想と女性の執着 三 やつしの構想における執念と転生 四 謀反劇における転生・蘇生 五 おわりに 第二章 近松の浄瑠璃に描かれた「武の国」日本 一 『国性爺合戦』に表現された「日本」 二 武威による他国の支配 三 剣による世の平定 四 剣の威徳による治世 第三章 近松の浄瑠璃に描かれた台湾――『唐船噺今国性爺』を中心に―― 一 はじめに 二 江戸時代の文献に見られる台湾情勢 三 近松の作品に描かれた台湾 四 『唐船噺今国性爺』と朱一貴の乱 五 おわりに 第三部 時代浄瑠璃における先行作品の摂取・展開 第一章 近松浄瑠璃の十二段物 一 はじめに 二 近松以前の吉次と浄瑠璃姫の母長者 三 牛若鞍馬出の場面 四 強盗退治の場面 五 矢矧の宿の場面と浄瑠璃姫の死 六 まとめ 第二章 『源義経将棊経』の構想 一 はじめに 二 鈴木三郎重家の造型 三 和泉三郎忠衡と信夫の前の造型 四 義経の造型 五 おわりに 第三章 浄瑠璃における富士浅間物の展開――『莠伶人吾妻雛形』・『粟島譜嫁入雛形』を中心に―― 一 はじめに 二 舞楽の争い 三 業病平癒 四 敵討ち 五 おわりに 第四章 佐川藤太の浄瑠璃――改作・増補という方法―― 一 はじめに 二 『玉藻前曦袂』から『絵本増補玉藻前曦袂』への改作 三 『釈迦如来誕生会』から『五天竺』への改作 四 おわりに 初出一覧 あとがき 索引 |
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