|
日本書紀の系譜 いのちとつながり |
|
|
日本書紀の系譜
四六判・216頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1554-4
C1014
2020 年発行
|
『日本書紀』はその冒頭から陰陽の性愛を説いた男女が織り成す生成発展の書であり淡く切ない恋愛物語ばかりでなく、
情念や憎悪にまみれた愛想劇も語られる。一三〇〇歳を迎える最古の官撰国史を手がかりとして、陰陽男女が繰り広げる
性愛のありさまを探りつつ、現代につながるいのちの継承について捉えなおす。
●目次● はじめに 第一章 陰陽論 陰陽という気の活動 男女対偶神と性差の意識 乾坤(陽陰)の道と万物一体の仁 陽神と陰神による国生みの障害 第二章 陰陽と性愛 遘合(みとのまぐわい) 絶妻之誓(ことど)という離婚宣言 大日?貴(天照大神)と素戔嗚尊 稚産霊と殺される女神たち(食物をめぐる神々) 第三章 性愛と現代の問題Ⅰ 誓約と物実と男系男子 代理懐胎と物実 鎮魂(魂振)と天鈿女命の舞 男根崇拝と繁栄と豊饒 八岐大蛇神話と八雲神詠と安寧 割愛された大己貴神(大穴牟遅神)の成長物語 大国主命の性愛と不戦 美麗壮健な大物主神 万葉の女流歌人 第四章 性愛と現代の問題Ⅱ 猿田彦神の眼力と鼻 木花開耶姫の無常の美 一夜妊娠の疑念と彦火火出見尊の誕生 海神宮と母方居住制 出産覗き見の禁忌破り 叔姪婚ならぬ叔甥婚 第五章 性愛と現代の問題Ⅲ 垂仁天皇と皇后狭穂姫 日本武尊(倭建命)の西征 日本武尊(倭建命)の東征 阿豆那比の罪と男色 聖帝仁徳天皇 木梨軽皇子と軽大郎皇女との近親相姦 安康・雄略・清寧・顕宗・仁賢天皇の時代 古事記に見る雄略天皇と袁杼比売の歌 武烈天皇 継体天皇とつながり おわりに 安定的な皇位継承議論と万世一系 文献一覧 あとがき |
|