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加賀藩知識人の躍動 近世社会と学者たち |
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加賀藩知識人の躍動
A5判・280頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1629-9
C3021
2022 年発行
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近世屈指の雄藩であった前田家加賀藩には、儒者・医者・僧侶・教育者・藩士等の多くの知識人が出仕し、当時の日本を代表する「頂上的知識人」も 含まれていた。そこから藩領内に学習者が拡散し、各地方で知識人たちが日常を生き活動していったかを、著者の長年の地方紙研究の成果と史料発掘をもとに描き出し、その意義を解明する。
●目次● 序 章 研究史と本書の構成 一、研究史のなかから 二、本書の構成と課題――加賀藩の知識人 第一章 金沢城二ノ丸講書と加賀藩儒者 はじめに 一、加賀藩における講書と儒者の動向 二、「二之御丸講書録」の内容と城内等の実施場所 三、講書担当予定の儒者の概要 四、講書の内容と儒者 おわりに 第二章 儒者金子鶴村と蘭学 はじめに 一、蘭学への志――重臣の侍講と大高・真田からの修得 二、「環海異聞」をめぐって 三、海外・科学知識と文人たち――文人サロンの展開 おわりに 付論1 鶴村の日記にみる金沢城下の文芸めぐり 第三章 蘭学と医者の遊学 はじめに 一、蘭学の概要と医者の修学 二、蘭学者の加賀藩出仕 三、金子鶴村の位置付けと蘭学医ら おわりに 付論2 金沢城と加賀藩蘭学・洋学の学統 第四章 蘭学医吉田長淑と大高元哲 はじめに 一、蘭学医吉田長淑の略歴と歴史的評価 二、大高元哲の事績と子孫 おわりに 第五章 金沢城下と能登の医者・医療 はじめに 一、武家地を除く金沢の町場に住む医者 二、金沢へ出役中の村役人の医療をめぐって――岡部忠憲の周辺 三、金沢から領内へ医薬品の配給と製法の申渡 四、能登奥郡の医者舘寛蔵と金沢 おわりに 第六章 科学者遠藤高璟と職務 はじめに 一、遠藤高璟の職務の検討 二、藩政史からみる職務上の事例 おわりに 第七章 能美郡小松の教育と知識人 はじめに 一、郷校集義堂をめぐる諸問題 二、修道館での文武稽古と教師 三、諸資料にみる教育者・学者らの諸活動 四、知識人の修学と入門帳に見る遊学 五、「必下書院」等寺子屋と知識人 おわりに 付論3 新出史料「習学所方 覚書」の翻刻と概要 終 章 頂上的知識人と加賀藩 一、本書のまとめと成果 二、展望に向けて あとがき 初出一覧 主要人名索引 |
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