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本居宣長から教育を考える 声・文字・和歌 |
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本居宣長から教育を考える
四六判・272頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1638-1
C1037
2023 年発行
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本居宣長の思想を読み解き、「メディア」としての和歌を、声による他者への呼びかけや共感とし、その教育学的展開として、文字による「認知的能力」よりも声による「社会情動的能力」の育成に着目し、現代の教育現場の課題解決に求められる手がかりについて検討する。
●目次● 序 論 一、本書の目的 二、問題の所在とその背景 三、先行研究と本書の視角 四、本書の構成 Ⅰ 宣長のメディアとしての和歌 第一章 宣長の教養形成と京都 はじめに 一、松坂の文化風土――生地での宣長 二、京都遊学と生活意識の変容 三、王朝文化への憧憬 四、自らの階層性の自覚 五、和歌につながる言語観 第二章 「もののあはれ」と和歌 はじめに 一、『国歌八論』論争 二、賀茂真淵の和歌論 三、宣長の和歌のとらえ方 四、和歌と人の共感 第三章 宣長の『古事記』研究と鈴屋における教育実践 はじめに 一、『古事記』へ向かう宣長 二、『古事記』と和歌 三、徂徠学への接近 四、宣長の思想と教育実践の関連 五、何のための和歌詠歌か 第四章 メディアとしての和歌 一、終業慶賀の歌会 二、桜と死後の歌会 Ⅱ 方法としての宣長 第一章 宣長思想を読み直す――社会情動的能力に注目して―― 問題の所在 一、近世からの「人間の関係性」の視点 二、「もののあはれ」と和歌 三、賀茂真淵との相違 四、宣長の言語観 五、歌会と鈴屋での実践 六、社会情動的能力の育成に向けて 第二章 幼児教育における伝承言葉遊び 問題の所在 一、「伝承遊び」と「言葉遊び」 二、幼児教育における領域「言葉」の意義 三、「声」と「文字」 四、「声」と「もののあはれ」の関係 五、幼児教育における言葉の育成に向けて 第三章 道徳教育を宣長の共感の倫理から考える 問題の所在 一、人の関係性――近世からの視点 二、宣長の歌論と実践 三、『古事記伝』完成の歌会と遺言書 四、道徳教育に向けての考察 あとがき 索引 |
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