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「尊異」と窮理 江戸後期の思想展開 |
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「尊異」と窮理
A5判・264頁
ISBN4-8315- ISBN978-4-8315-1725-8
C1021
2026 年発行
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徳川後期、朱子学が官学の地位を占めたあとにあっても「御武威」「御威光」に重きを置かれていたため、相対的に学問に無関心であったことにより、儒学内でも朱子学以外の学派も併存。比較的自由に競争、交流があった。このような差異を認めるあり方=幕末明治の儒者・阪谷素(さかたにしろし)が称した「尊異」を基に江戸後期儒学思想を考察。またそのような闊達な「思想市場」において「理を窮める」=窮理に重きを置く朱子学派とその批判をする他学派の変遷を追い、「他者の尊重」「事物の追究」から江戸思想史の再解釈をする。
●目次● 序章 牽牛花 差異意識 自由な思想市場 課題・対象・視点 第一章 近世における「尊異」の思想――山﨑闇斎・伊藤仁斎・荻生徂徠をめぐる考察―― はじめに 一、「崎門の絶交」 相次ぐ絶交 山﨑闇斎の師弟認識 「崎門三傑」の師弟関係 二、伊藤仁斎の「全交」 師弟よりも朋友 「全交」 「衆議」「衆智」「衆善」 三、『論語徴』における荻生徂徠の師弟・朋友観 師弟間の「答問」 曾点、子路と孔子 朋友間の「切磋」 「答問」「切磋」としての対話 第二章 「雷同」を超えて「自得」へ――井上金峨を中心に―― はじめに 一、同/異 二、師と先儒 師弟関係 師の相対化 「家を成す者は、一端の見のみ」 先儒相対化の動き 三、「訓詁」と「自得」 「訓詁」 「己意」 「自得」 四、二つの礼 時・勢 「経礼」と「典礼」 荻生徂徠との比較 小括 第三章 「異学」排斥を支えた歴史認識――高志泉溟から寛政正学派へ―― はじめに 一、 高志泉溟とその著作 高志泉溟とは誰か 『時学鍼炳』について 二、高志泉溟の中国認識 「中興」からみた中国史 明学と明の滅亡 「時学」批判のために 五井蘭洲との比較 三、寛政正学派の中国認識 陽明学という問題 「忠厚」と「刻覈」 四、儒学の経世学化と明清交替 儒学の経世学化 明清交替 小括 第四章 「異学」と窮理――尾藤二洲を中心に―― はじめに 一、「異学」について 陽明学 仁斎学 徂徠学 東独の脆弱性と形骸化の進行 二、窮理 「源頭処」へ 「物に就いて理を観る」 「称謂」 小括 第五章 「理」のゆくえ――古賀侗庵と阪谷素―― 一、窮理の歴史――古賀侗庵 二つの「窮理」 「唐虞三代」の窮理 魏晋以降の窮理 「中州」から「戎虜」へ 西洋の「事物の理」 政俗自づから其の宜しきを判つ」 二、「窮気」と「公理」――阪谷素 「窮気」 古賀侗庵・佐久間象山・大橋訥庵との比較 「洋人理を知らず」 「公理」 「正大」「公平」 「会議」 小括 終章 一ツモ同容ナル者無ク、同質ナル者無シ 「悪異好同」「諂諛」 結び 文献一覧 あとがき 人名索引 |
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