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保田與重郎研究
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保田與重郎研究
A5判・616頁
ISBN4-8315-1065-3 ISBN978-4-8315-1065-5
2004 年発行
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序論 方法論的考察-思想形成の前提第一章 保田評価の問題 1出自と風土/2円本と岩波文庫-大衆社会の教養第二章 『古寺巡礼』と<健陀羅幻想> 1<健陀羅幻想>の形成/2和辻哲郎のインド文化研究/3芸術精神史の試み/4保田と<健陀羅幻想>第1部 習作期の課題第一章 日本古典への旅立ち-「世阿彌の芸術思想」 1土田杏村との出会い/2象徴主義の構造/3芸術至上主義第二章 芸術精神史の構築-「上代芸術理念の完成」 1土田杏村の白鳳天平論/2「構成的」と「芸術的」/3「白鳳天平の精神」への展開第三章 芸術精神史の展開-「室生寺の彌勒菩薩像」 1ヴェルフリンの図式/2「直線」と「弧」/3銅銭、白米、好女/4土田杏村の密教文化論/5弘仁期の課題/6再びヴェルフリン/7プロレタリア芸術運動/8その後の展開-「日本現報善悪霊異記」第四章 マルクス主義の受容-「好去好来の歌」論 1『思想』の原稿募集/2萬葉と言霊-アララギ、城戸、土田/3マルクス主義(1)-エンゲルス、福本/4マルクス主義(2)-野呂榮太郎/5芸術論の試み-中野重治(1)/6浪漫主義批判-中野重治(1)第五章 模倣と引用のアラベスク-「芭蕉襍俎」 1「古典的」と「浪漫的」-谷川徹三/2「自力」と「他力」-土田杏村(1)/3「否定」と「肯定」-土田杏村(2)/4「彼海岸文学」-芥川龍之介(1)/5「衆道」「しらべ」「詩人」-芥川龍之介(2)/6「浪漫派の主張」-再び谷川徹三/7マルクス主義-中野重治第六章 「転向」-中野重治と小林秀雄のあいだ 1「短歌はどこへゆく?」一九三一年一月/2早川鮎之助「批評は何処へ行く?」一九三〇年一二月/3「印象批評」一九三二年三月第2部 初期思想の課題第一章 「問答師の憂鬱」-和辻批判(1) 1古都憧憬/2人力車と博物館/3阿修羅王の憂鬱第二章 「蝸牛の角」-和辻批判(2) 1「辻氏」と和辻哲郎/2「理知」と「情熱」/3三つの「蝸牛の角」第三章 「當麻曼荼羅」-和辻批判(3) 1流布本と原本/2天平のデカダンス/3天平文化論/4レアールの観念第3部 中期思想の課題第一章 「橋」と「戴冠」 1「日本の橋」の増殖過程/2「戴冠詩人」のモチーフ/3新しい方向への飛躍第二章 「戒檀院の廣目天」-別名義作品(1) 1高校時代の習作との類似/2美術史の構想/3なぜ別名義なのか-一九三五年の保田與重郎第三章 「芭蕉の不易流行に就て」-別名義作品(2) 1小宮豊隆の芭蕉論/2許六の「血脈」論/3血統論への展開第四章 「血統」観念の形成 1グンドルフの系譜学/2日本古典への旋回/3二つの血統観念の相克/4後鳥羽院へ/5血統観念の完成第四部 『後鳥羽院』-そして後期へ序章 『後鳥羽院』の分かりにくさ-先行研究の検討第一章 芭蕉論の前提-一九三五年「芭蕉」をめぐって 1「芭蕉襍俎」以後/2芥川龍之介と土田杏村/3「柴門辞」と血統観念第二章 芭蕉論の展開-「近世の唯美主義」 1「俳句について」一九三六年七月/2流産した近代/3後鳥羽院との接続第三章 「和泉式部家集私鈔」-『後鳥羽院』の出発 1二つの論文/2連想形式-折口信夫(1)/3「有心」と「無心」-折口信夫(2)/4相聞歌・歌合-折口信夫(3)/5至尊調-折口信夫(4)第四章 「日本文芸の伝統を愛しむ」-血統論の構築 1皇統への接近/2芭蕉と後鳥羽院の系譜/3折口信夫の示唆/4論点の転換/5後鳥羽院論の構造/6新しい系譜の構想/7有心と無心第五章 「芭蕉の新しい生命」-血統論のもたらしたもの 1芭蕉の教えた系譜/2芭蕉と西行と後鳥羽院/3折口理論の展開/4市民文化の問題/5過去への退行/6「物語と歌」への展開第六章 「近世の発想について」-血統論のその後 1連想と発想/2レトリックの方法/3方法としての伝説/4一九四三年『芭蕉』への道 |
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